Lotus80制作記事PART2に続きます。
LOTUS 80 メイキング
1・資料集め・構想
LOTUS80の制作にあたり、写真・3面図等の資料を集め、タイプ・カラ−リング等を
決定し、シャシ−の構造や、制作レベル・組み立て順序を決定して行きます。
写真は何回も見直して、徹底的にL80のフォルムを頭に焼付け、イメ−ジをつくり
ます。ここで大事なのは、あくまで自分のイメ−ジ。間違った図面等に左右されず、
世界でたった1台の自分だけのL80を作る。この思いがないと制作途中で方向性
を見失ってしまいます。
2・作図
基本構想がまとまった所で作図です。全体的なフォルム・シャシ−・分割方法を
決め、最初はサクサクと書いて行きます。中盤になると自分のイメ−ジどうりか?
自問自答し、側面形・トレッド等の修正、1/10サイズに対する補強を行って
いきます。最後は小物パ−ツやマ−キングの作図で終了。行き当りバッタリも
面白いのですが、ある程度図面がしっかりしていれば安心して作れます。
3・メインシャシ−1
1.2mmプラ板の2枚重ね。これだけでは歪みや反りが出て弱いです。
4・メインシャシ−2
CADで採寸した縦リブ部品を制作
5・メインシャシ−3
板状のシャシ−に縦リブ形状を追加すると、とたんにしっかりして来ます。
住宅の2*4工法と同じ原理ですね。
6・メインシャシ−4
上部パネルも接着。ラジエタ−の開口部も加工しておきます。
7・フロントノ−ズ-1
L80の特徴でもあるノ−ウィングのフロントノ−ズ。資料不足で側面の正確な角度が
分かりません。ここは自分のイメ−ジで。
8・フロントノ−ズ-2
縦リブの接着。実車はフラップ下部に空気の通り道があり、穴があくのですが、
強度を考え省略します。
9・フロントノ−ズ-3
ノ−ズの完成。もう少し幅方向を詰めておけば、スマ−トで長く見えたのですが、
後悔先にたたず。これで進めます。
10・リアシャシ−1
車体後部に取りかかります。テ−ルエンドぎりぎりまでグランドエフェクトを追求
したL80。その特徴あるリアエンドをどう表現するか。まずは土台となります
プレ−トとリアア−ムを制作します。
11・リアシャシ−2
翼端板を含めた全パ−ツ。重量のあるリアタイヤをどうやって支えるかも考え
ます。アームと翼端板は最後に組み付け。
12・リアシャシ−3
ギアボックスとリアア−ムです。正にフルカウリング。エンジン・ギアボックス
は完全にカバ−。エアロダイナミックスの究極です。
13・リアシャシ−4
組み付け完了。中央部とうまく合ってくれるといいのですが。
14・リアシャシ−5
下面より見る。アームもしっかり付きました。ここから一仕事。R形状の
パテ盛りがあります。
15・リアシャシ−6
R部分は4ヶ所。かなり大きなRになるので、0.5ミリのプラ板でおおまかな
形状を作っておきます。
16・リアシャシ−7
パテ盛り・仕上げで完成。かなり時間を取られましたが、「らしく」できました。
この部分だけだと、とてもF-1の部品には見えませんね。
17・3PARTS-1
ようやく車体メインとなります3部品が完成しました。晴れてドッキングです。
ウルトラホ−ク1号の様にうまくいきますか?
18・3PARTS-2
接合部分はやはり図面どうりにはいかず、微妙なズレが出てきます。
最小限の修正で済む様に位置を決めます。
19・3PARTS-3
連結は金属部品をメインに使用し、ガッチリと補強。他部分は接着剤
を多めに塗り、テ−プ・輪ゴム等で押さえておきます。ここが
しっかりしていないと、後で大変な事が起きますからね。
20・DRIVER-BASE
ドライバ−を乗せるプレ−トです。高さ調整ができる様に2ピ−ス
とし、組み付け時には最後に取り付けられる様、セパレ−トタイプ
になっています。
21・F-ARM-1
車体の接着剤が乾くまで、フロントア−ム関係の部品を制作します。構造は
前回のL88Bと同様で、1mmのプラ板です。これがけっこう時間かかります。
22・F-ARM-2
Fアームを取り付けるベ−スです。今回はR,L別々のユニットとし、ドライバ−
同様、最後に組み付ける構造としました。
23・COCKPIT-1
コクピットカウルです。数年前からL80を作る時にはこれを使おうと考えていたの
が、バンダイから発売されていた1/10RC-LOTUS79のボディです。モデルは
プロトタイプ。サイドポンツ−ンの角度がほぼL80と一致するので、実行して
みました。貴重なボディを使用するので、失敗は許されません。
24・COCKPIT-2
車体と同様に縦リブにて骨組を作り、カウルを貼り付けます。高さと幅の調整が
難しい所。コクピットの開口部は狭すぎても広すぎてもダメです。
25・COCKPIT-3
ノ−ズからコクピットカウル先端への角度はL79とはまったく違うので、図面から
寸法を出し、プラ板で形成していきます。
26・COCKPIT-4
大体の形状ができました。さあいよいよパテ盛りです。パテの量は極力少なく、
根元のR部分と各パネルの接合部分に集中。ここから約2週間、削り・盛りの
格闘が始まります。
27・COCKPIT-5
パテ仕上げが完了しました。自分のイメ−ジどうり、納得のいくボディが
出来ました。ここから先は大きな修正はしないつもりで、次に進みます。
28・PARTS-1
ここからは、しばらく小物部品を作って行きます。まずロ−ルバ−とカウリング。
バ−は5ミリの銅線。電気配線で使う1本線のしっかりした物です。L88も
この方式でした。カウリングは1ミリのプラ板を焙り曲げで形成しました。
バックミラ−もいつもの様に1ミリプラ板を重ねて作ります。
29・PARTS-2
フロントアンダ−パネル・リアエアインテ−ク・メ−タ−パネル・フロント
ブレ−キダクト・フロントフラップ・ラジエ−タパネル。それぞれ1ミリの
プラ板で制作しました。
30・PARTS-3
リアのエアインテ−ク部品です。リアのアクセントになる物なので、メイン
カウルとのリンカク合わせと角度調整に苦労しました。
31・PARTS-4
ラジエタ−後部の跳ね上がり部とリアブレ−キダクトです。これもリアの
アクセントになるので、カッコ良く仕上げます。
32・PARTS-5
フロントホイ−ルのセンタ−部です。0.5ミリのプラ板2枚重ね。苦労した割りには、いまいち。
次回作には新しい方法を考えたいです。
33・PARTS-6
DFVのエアファンネルとカバ−です。有名な岸野氏のサイトを参考に制作して見ました。
ファンネルカバ−は真鍮メッシュの60番を使用しています。
34・仮組-1
小物部品が完成した所で、いよいよ仮組です。ここをしっかり押さえておかないと、次の
塗装には進めません。様々な角度から見て、自分のイメ−ジどうりに仕上がっているか、
チェック。う-ん、いいぞいいぞ。カッコ良く出来ました。
35・仮組-2
ナナメ後ろからのショット。ロ−ルバ−にはイマ−ジェンシ−とピットでチャップマンとマリオが
会話をした有線マイクのプラグ・配線を表現しています。
36・ALLPARTS-1
全ての部品が完成しました。これから塗装工程に入って行きます。ここからが勝負。
焦ると、とんでもない事になるので、時間と塗料の量、そして自分の気持ちに余裕をもって。